顔面神経麻痺について
顔面神経の障害により顔を動かす筋肉が麻痺した状態を顔面神経麻痺と言います。単純ヘルペスウイルスが原因のベル麻痺と帯状疱疹ヘルペスが原因のハント症候群がその多くを占めます。
- 症状
- 突然始まる片側顔面筋の運動麻痺が主な症状です。ひたいにしわを寄せられない、眼を閉じられない、口角から水がもれる等の症状が生じます。
- 検査
- 成人の顔面神経麻痺の診断は顔の動き・表情に異常が現れるため比較的容易です。皮疹、症状などに加え、ウイルス抗体価の測定を行い、また原因疾患の鑑別のためにMRI検査を行います。
- 治療
- 抗ウイルス剤、副腎皮質ステロイドによる薬物治療を行います。電気生理学的検査にて神経の障害が高度である場合には顔面神経減荷手術の適応となります。後遺症の発生抑制のためにリハビリテーションを行います。